改葬や墓じまいを考え始めたとき、「手続きはどうすればいいのだろう」と同時に、
「自分だけで決めていいのだろうか」と悩まれる方も少なくありません。
お墓には、故人様やご家族、それぞれの想いが込められています。
改葬を検討するにあたり、考えておきたい大切なことは、『誰のためのお墓か』ということです。
ここをおろそかにすると、トラブルの元になったり、満足度を下げてしまうことにもなりますので丁寧に検討しましょう。
改葬は『家族会議』から始めることをお勧めします。
お墓は誰のためのもの?
お墓が誰のものであるかを「お墓を使用している方の立場」から見ると、
- ①故人様のもの
- ②残された家族のもの
- ③祭祀承継者のもの
この3つが挙げられます。
①故人様のお墓
お墓はご遺骨を納める場所です。
法律では、墓地以外の場所にご遺骨を納めることを禁止されていますので、ご遺骨を納めることのできる唯一の場所がお墓になります。
このことから、お墓は『故人様のための場所』と言えます。
②残された家族のお墓
お墓は供養を行う場所でもあります。
大切な人を失い、残された家族がお墓参りを重ねることで、少しずつ亡くなったことの事実を受け入れ、前を向くために気持ちを整える場所になります。
このことから、お墓は『残された家族の場所』とも言えます。
③祭祀承継者のお墓
お墓を管理し、供養を主宰する立場の方を『祭祀承継者』と言います。
そのお墓に「誰のご遺骨を納めるか」、「誰のご遺骨を移すか(改葬するか)」、「お墓を閉じるか(墓じまい)」、最終的には全て祭祀承継者の意思によって決まります。
このことから、お墓は『祭祀承継者のもの』とも言えます。
「自分だけの判断」を避けるために
家族会議をお勧めする理由は、「祭祀承継者の思い込みだけで判断すること」を避けることにあります。
まず、改葬を検討するにあたり、お墓に関わる方・頻繁にお墓参りをされている(と思われる)方のリストアップをしてみましょう。
- 親
- 兄弟姉妹
- 配偶者
- 子供
- 親戚
- 故人と親しかった友人・会社関係者、など
そして、どなたに説明が必要か考えてみてください。
少なくとも、近しい家族には「どう思う?」と、気持ちを確認してみましょう。
故郷のお墓の改葬にあたり、
- 地元に住む兄弟は逆にお墓が遠くなってお参りできなくなる
- おばあちゃんっ子だった姪が月命日には必ずお参りしていた
- 地元の親戚がお墓を掃除してくれていたことがわかった
など、丁寧な説明やお礼が必要になることもあります。
また、墓じまいにあたり、
- 「子供に負担を残したくない」と思っていたが、息子から「お墓がないと困る」と言われた。
- 「嫁いだ娘はお墓を継がない」と思っていたが、娘は「お墓の面倒を見るつもりでいた」ということか分かった。
など、「墓じまいをする必要がなかった」なんてこともあるかもしれません。
せっかく手間暇をかけて行った改葬・墓じまいが、親族間トラブルの種になってしまっては残念ですよね。
事前の家族会議で家族の想いを確認し、円満な改葬・墓じまいになるよう準備を進めてください。
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